文京区「心身バランス整体アルボル」の下田武志です。
「治す」ことから卒業したあとに目指すものは?
毎週通っている女性のクライアントさんがいます。
今日の午前中にも来院されたのですが、施術後に、
「施術後は楽になるけど、仕事をしているとすぐに足が疲れてしまう。施術後のスッキリ感をもっとキープできないかな?」
といったことを言われていました。
正直、僕からしたら、ハードに働いている割には、かなり良い状態を保てていると思っていました。
最初に当院に来られた時は、慢性的な首痛や背中の痛み、腰痛、股関節痛等があったのですが、今はそういった症状はほぼ無くなっています。
昔事故にあってから調子が悪かった頸椎のバランスも良くなり、不安定だった右股関節も安定し、足の長さの違いも解消されました。
ファスティングも実践して、食事改善もしたので、身体も軽くなり回復力もアップしています。
だから、以前と比べると痛みも疲れも出にくくなってはいるのです。
でも、その分ハードに働けるようにもなります。
今は、もっと高いレベルで快適な状態をキープしたくなっているわけですね。
症状だけを見ていては問題の本質は解決できない
しかし、彼女のように3人の子育てをしながら、睡眠時間も食べる時間も惜しんで、ハイヒールを履いてバリバリと働き、休みの日のはバーレーボールをする、という生活をしていれば、多少は脚もむくむだろうし、当然疲れも溜まります。
何十人もの従業員を抱える企業の経営者ですので、頭も使うし、仕事でのプレッシャーもかなりあるでしょう。
そういうのも体に現れています。
来院された時は、いつも交感神経優位で身体が硬くなっています。
しかも、3人目のお子さんの産後1カ月も経たないうちから仕事に復帰して、バリバリ働いていました。
「疲れが溜まるくらいで済んでいるだけすごいですね」と言いたいほどです。
元々身体の丈夫な方ではありますが、かなり無理はしています。
でも、嫌々頑張っているのではなく、仕事を楽しんでいて、情熱も持っていて、働かずにはいられないのです。
だから、僕としてもどうにか快適に仕事をできるように手助けしたいという気持ちになります。
「無理しない健康」VS「無理できる健康」
こういう場合は施術だけでなく、普段のセルフケアや、体の使い方を変えることも必要です。
仕事のしかたや休みの取り方なども工夫したほうが良いでしょう。
ストレスやプレッシャーを身体に溜めないためにも、瞑想や呼吸法も取り入れたほうがいいですね。
忙しい中で、そういった意識やケアを取り入れてもらえるように、少しずつお伝えしていこうと思います。
ちょっと難易度は高いですが、僕としてはそういうのは結構好きです。
健康のため、治療のためにやりたいことを諦めたり、制限するのではなく、思う存分無理ができるように意識と体を高めていくというほうがポジティブでモチベーションも上がります。
それくらい夢中になって取り組む姿は、僕も見習いたいと思うほどです。
最初の頃は、毎回「無理はしないでくださいね」と言っていましたが、最近は、「無理し続けられるようにちゃんとケアしていきましょう」と言っています(笑)
実際に、多少の無理をしながらでもここまで良くなってきたわけですから。
「健康」と一言で言っても、どこを目指すのかによっても、取り組み方や変化の仕方も違いますね。
健康に関しても、痛みや病気の捉え方に関しても、クライアントさんの変化や生き方を見ながら、いつも考えさせられています。
世の中でも「健康」に関しての意識が高まっていて、たくさんの情報がありますが、「健康」っていう言葉はけっこう抽象的です。
自分にとっては「どんな状態が健康なのか?」「何のための健康なのか?」といったことを、改めて自問してみると良いかもしれませんね。